Cidre(シードル)
カテゴリー:リンゴ発泡酒(フランス伝統醸造酒)
■ 定義
Cidre(シードル)は、リンゴ果汁を発酵させて造られる発泡性または微発泡の醸造酒で、
フランス・ノルマンディーやブルターニュを中心に古くから親しまれている伝統的なお酒です。
アルコール度数は通常 2〜6% と低く、爽やかでフルーティーな風味が特徴です。
カルヴァドスの原料となるシードルもこのカテゴリーに属します。
■ スタイル(種類)
- Doux(ドゥー):甘口/アルコール度数2〜4%/デザート向け
- Moelleux(モワルー):やや甘口/果実味豊かで女性に人気
- Brut(ブリュット):辛口/アルコール5%前後/食中向け
- Extra-Brut(エクストラ・ブリュット):より辛口/キレのある味わい
- Bio(ビオ):有機栽培リンゴを使用した自然派シードル
■ 特徴
- リンゴの自然な甘みと酸味、軽い炭酸の爽快感
- 低アルコールで飲みやすく、食事にも合わせやすい
- 瓶内二次発酵による複雑な香りを持つ高品質品も多い
- ノルマンディーではカルヴァドスの素材としても不可欠
■ 用途
辛口から甘口まで幅広いスタイルがあり、料理やシーンに合わせて選べる万能な果実酒です。
- 食前酒(特にBrutが人気)
- 豚肉料理、クレープ、ガレット、白カビチーズとの相性抜群
- Doux(甘口)はデザートやチーズとよく合う
- カクテルベースとして(シードル・スプリッツなど)
■ 背景
シードルは中世から続く伝統飲料で、特にノルマンディーとブルターニュで発展しました。
カルヴァドスはシードルを蒸留して造るため、
「シードルの品質 = カルヴァドスの品質」
と言われるほど重要な存在です。
近年は世界的なクラフトシードル・ブームもあり、
フランスのみならず各国で高品質なシードルが注目されています。