Cidre bouché(シードル・ブーシェ)
カテゴリー:瓶内二次発酵シードル(伝統的・高品質スタイル)
■ 定義
Cidre bouché(シードル・ブーシェ)は、
シャンパンのように“瓶内二次発酵”させた高品質シードル を指す名称です。
「bouché(ブーシェ)」はフランス語で
“コルク栓をした” という意味で、
伝統的にコルク栓+金属ワイヤー(ミュズレ)で封をされた
本格的な発泡シードルを表します。
■ 製法(伝統的方式)
- ① 発酵を終えたシードルを瓶に詰める
- ② 瓶内で二次発酵 → 自然な炭酸が生成
- ③ コルク栓+ワイヤー(ミュズレ)で封をする
- ④ 数ヶ月〜数年熟成させて複雑な風味を形成
■ 特徴
- 自然発酵による上質で繊細な泡
- 発酵由来のパン、酵母、ハチミツのような旨み
- リンゴの果実味が豊かで、ワインのような複雑さ
- 辛口 Brut 〜 甘口 Doux まで幅広いスタイルが存在
- カルヴァドス用の原酒シードルにも多く採用される
■ 用途
シードル・ブーシェは食事・アペリティフ・デザートの
どれにも合わせやすい万能な発泡酒です。
- 前菜〜メインまで幅広い料理にペアリング可能
- ガレット、クレープ、白身魚と相性抜群
- 乾杯酒としても使用される(シャンパン代わりに人気)
- Doux(甘口)はスイーツやチーズに最適
■ 背景
フランス・ノルマンディーとブルターニュの伝統的シードル造りにおいて、
Cidre bouché は最も格式の高い製法として認知されています。
その丁寧な造りは、
カルヴァドスの品質を左右する重要な要素でもあり、
名門ドメーヌは自家シードルの多くを「瓶内二次発酵」で仕上げています。
近年はクラフトシーンでも注目され、
“シャンパンのように楽しむシードル”として世界的に人気が高まっています。