Fine de Bretagne(フィーヌ・ド・ブルターニュ)
カテゴリー:ブルターニュ地方のリンゴ蒸留酒(AOC認定ブランデー)
■ 定義
Fine de Bretagne(フィーヌ・ド・ブルターニュ)は、
フランス北西部・ブルターニュ地方で生産される
リンゴの蒸留酒(アップルブランデー)で、
1997年に AOC(原産地統制名称)に認定された正式なカテゴリーです。
カルヴァドスと並ぶフランスのアップル・スピリッツの代表格であり、
原料のリンゴや製法にブルターニュ独自の特徴を持っています。
■ 製法
- ① ブルターニュ産リンゴを発酵 → シードルを造る
- ② シードルを蒸留(単式蒸留が中心)
- ③ オーク樽で最低1年熟成(AOC規定)
- 熟成が進むほど色が琥珀色に変わり、香りも複雑に
■ 特徴
- ブルターニュ産リンゴ由来の甘やかで丸みのある果実味
- カルヴァドスより軽快でソフトな味わいが多い
- キャラメル、蜂蜜、焼きリンゴの優しい香り
- 樽由来のスパイス・バニラが穏やかに加わる
- 比較的若い熟成でも楽しめるフレンドリーなスタイル
■ 用途
カルヴァドスよりも柔らかい印象があり、
食後酒やカクテルベースとして親しまれています。
- ストレートまたはロックで穏やかな樽香を楽しむ
- フルーツカクテルやアップルベースのアレンジに最適
- デザートやクレープとの相性が非常に良い
- チーズ(カマンベール、ブルー)とも好相性
■ 背景
ブルターニュ地方はシードル文化が非常に古く、
その蒸留酒として Fine de Bretagne が生まれました。
カルヴァドスがノルマンディーの象徴であるのと同様に、
Fine de Bretagne はブルターニュの伝統を体現するスピリッツであり、
同地の「Pommeau de Bretagne」やシードル文化とも深く結びついています。
近年はクラフト蒸留所も増え、品質の高いボトルが注目されています。