Pommeau de Bretagne（ポモー・ド・ブルターニュ）
カテゴリー：ブルターニュ地方の伝統的混成酒（AOC認定・甘口アペリティフ）
■ 定義
Pommeau de Bretagne（ポモー・ド・ブルターニュ）は、
フランス・ブルターニュ地方で造られる伝統的な混成酒で、
未発酵のリンゴ果汁（ムスト） に
ラム・ド・ブルターニュ（Bretagne産オー・ド・ヴィ＝蒸留酒）
を加えてアルコール発酵を止め、
オーク樽で最低14ヶ月熟成 させて作られます。
1997年に AOC（原産地統制名称）に認定された正式な地域特産品です。
■ 製法・熟成
- 原料：未発酵リンゴ果汁（ムスト）＋ ブルターニュ産の蒸留酒（Fine Bretagne）
- 添加する蒸留酒の度数：通常 65〜70%
- AOC規定熟成：14ヶ月以上（オーク樽）
- アルコール度数：16〜18%
- ブルターニュ特有のリンゴ品種を使用（酸味が強くアロマ豊か）
■ 特徴
- ノルマンディー版よりも“爽やかな酸味”と“軽やかな甘み”が特徴
- 焼きリンゴ、キャラメル、蜂蜜、スパイスを思わせるアロマ
- 果汁感がしっかりしており、口当たりは柔らかくフルーティー
- ブルターニュ地方のリンゴ特有の風味（酸味と香りの華やかさ）が際立つ
■ 用途
甘口で飲みやすく、幅広い料理と相性が良いため、
ノルマンディーのポモー同様に様々な場面で活躍します。
- アペリティフ（食前酒）に最適
- クレープ、ガレット、塩バターキャラメルとの相性が非常に良い
- ブルーチーズ、シェーブルチーズと好相性
- カクテルのベース（アップル・トニックなど）にも利用可能
■ 背景
ブルターニュ地方はシードル文化が根強く、リンゴ品種もノルマンディーとは異なるため、
Pommeau de Bretagne はより酸味と果実味が際立つスタイルに仕上がります。
1997年 AOC 認定により品質基準が確立され、
現在ではノルマンディー版と並び、フランスの伝統的リンゴ酒文化を代表する
“三大ポモー”のひとつとして国際的に認知されています。
