Pommeau de Normandie(ポモー・ド・ノルマンディー)
カテゴリー:ノルマンディー地方の伝統的混成酒(AOC認定・食前酒/食中酒)
■ 定義
Pommeau de Normandie(ポモー・ド・ノルマンディー)は、
フランス・ノルマンディー地方の伝統的な混成酒で、
発酵前のリンゴ果汁(ムスト) に
カルヴァドスを加えてアルコール発酵を止め、
そのまま オーク樽で最低14ヶ月熟成 させて造られる
フルーティーで甘口のリキュール系飲料です。
AOC(原産地統制名称)を持つ正式な地域特産品です。
■ 製法・熟成
- 使用する原料:未発酵リンゴ果汁(ムスト)+ 若いカルヴァドス
- 加えるカルヴァドスの度数:一般的に 65〜70%前後
- 熟成期間:AOC規定で 最低14ヶ月以上(樽熟成)
- アルコール度数:通常 16〜18%
- 甘口で酸味もある、食前酒・デザート酒向けのスタイル
■ 特徴
- リンゴの濃厚な甘みとフレッシュな酸味
- キャラメル、焼きリンゴ、ハチミツのようなリッチな香り
- アルコール度数は低めで飲みやすく、果実味が強い
- カルヴァドス由来の樽香がほのかに残る
■ 用途
甘口で豊かな果実味があり、幅広い料理と合わせやすいのが特徴です。
- アペリティフ(食前酒)として最適
- ブルーチーズ、カマンベール、フォアグラとの相性が抜群
- リンゴスイーツ、タルトタタン、プリン、キャラメル系デザートに合う
- カクテルベースとしても使用可能(トニック割りなど)
■ 背景
Pommeau(ポモー)は本来、農家が家庭で作る“密造酒”として長年親しまれてきましたが、
その品質が高く評価され、1980年代に商業生産が始まり、
1991年に AOC「Pommeau de Normandie」を公式取得。
現在はノルマンディーを代表する地酒として世界的に人気があり、
カルヴァドスと並ぶリンゴ文化の象徴となっています。